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旧永山武四郎邸 と 旧三菱鉱業寮

まいぷれ札幌市中央区編集部

❶旧永山武四郎邸(左奥は、旧三菱鉱業寮)「旧永山武四郎邸 と 旧三菱鉱業寮」

❶旧永山武四郎邸(左奥は、旧三菱鉱業寮)

➋旧永山武四郎邸とツツジ(東南東より撮影)「旧永山武四郎邸 と 旧三菱鉱業寮」

➋旧永山武四郎邸とツツジ(東南東より撮影)

❸案内板(両有形文化財の説明文)「旧永山武四郎邸 と 旧三菱鉱業寮」

❸案内板(両有形文化財の説明文)

❹旧三菱鉱業寮「旧永山武四郎邸 と 旧三菱鉱業寮」

❹旧三菱鉱業寮

❺旧三菱鉱業寮裏庭、ナガヤマレスト店外テーブル席「旧永山武四郎邸 と 旧三菱鉱業寮」

❺旧三菱鉱業寮裏庭、ナガヤマレスト店外テーブル席

ゴールデンウィークが始まりました!
お天気が良さそうですので、お出かけされる方も多いと思います。
お花見もいいですが、中央区には、色々と楽しめそうなところがたくさんあります。

旧永山武四郎邸では、4月24日(水)から5月5日(日)まで永山武四郎生誕祭(装花展示)が行われていますので、旧三菱鉱業寮と併せてご紹介しましょう。
これらはいずれも、道や国の有形文化財に指定・登録されているのですが、永山記念公園(中央区北2条東6丁目)の中にあります。

以下、平成27年(2015年)2月に札幌市観光文化局文化部文化財課によって編集・発行された、『旧永山武四郎邸及び旧三菱鉱業寮 保存活用基本計画』を中心に、北海道庁の公式サイトなども引用もしくは参考にしながら、ご案内します。

■永山武四郎(ながやま たけしろう)について
永山武四郎は、1837(天保8)年、鹿児島で生まれました。1872(明治5)年、開拓使に出仕、屯田兵設置に尽力したことから、「屯田兵の父」と呼ばれることもあるようです。

1878(明治11)年から屯田事務局長を務めた後、1888(明治21)年、岩村通俊(いわむら みちとし)のあとを継ぎ第2代北海道庁長官になりました。
1896(明治29)年には大日本帝国陸軍第7師団長となるなど、北海道開拓、産業の発展に努めた方です。

1904(明治37)年、帝国会議に出席のため上京中に病に倒れ、「死後わが身を札幌に埋めよ、死してなお北方を守らん」と遺言を残し、同年、68歳の生涯を終えました。
この遺言により北海道札幌市豊平墓地に葬られ、後に里塚霊園に改葬されています。(この部分のみWikipedia「永山武四郎」より)。

■旧永山武四郎邸(写真❶)
明確な建築年は不明ですが、1877年(明治10年)代の前半、永山武四郎が屯田事務局長の時代に、私邸として建てられました。
木造平屋で床面積は136.06㎡。西正面は洋風意匠で玄関の基礎のみ和風であり、住宅史上過渡期の和洋混成として重要な価値があるとされています。
当時、洋室は別棟や廊下を挟んで造られるのが一般的なのに、部屋の出入り口額縁の洋風装飾は表裏異なったデザインとなっており、装飾を境に書院座敷と洋風応接室が接続されています。

永山武四郎の逝去(1904年)後、1911年(明治44年)に三菱合資会社が炭鉱開発の調査本部とするため、永山邸の土地・建物を一括買収。その後、三菱鉱業セメント㈱が所有することとなり、1937年(昭和12年)頃、三菱鉱業寮部分が増築されました。
1985年(昭和60年)、札幌市が三菱鉱業セメント㈱から敷地を取得し、両施設は札幌市に寄贈されました。札幌市では周辺環境の整備、邸宅の修復工事を行い、1987年(昭和72年)に旧永山武四郎邸は北海道有形文化財に指定されています。(写真❸)

因みに、永山記念公園が設立されたのは、1990年(平成2年)のことです。永山武四郎邸を東南東から撮った写真➋には、サッポロファクトリーのアトリウムが木々の向こうに見えています。

■旧三菱鉱業寮
1937年(昭和12年)頃、永山武四郎邸の北側に三菱鉱業寮部分として増築されました。木造2階建てで床面積は524.7㎡です。
三菱鉱業㈱は、三菱合資会社の炭鉱部、鉱山部、研究所が独立し、1918年(大正7年)に設立されました。炭鉱経営、金属鉱業を本業とし、ほかに採掘した石炭を輸送するための地方鉄道事業も行っていました。
当時、この環境下で労働力の獲得や維持を図るためには、福利厚生施設の整備は欠くことのできない重要事項でした。旧三菱鉱業寮も、この福利厚生の一環で建設されたと推測されます。
なお、三菱鉱業セメント㈱は、1973年に、三菱鉱業㈱と三菱セメント㈱及び豊国セメント㈱の三社が合併したものです。
また三菱鉱業セメント㈱は、1990年に三菱金属㈱と合併し、三菱マテリアル㈱となっています。

旧三菱鉱業寮も、大正~昭和初期のモダンな洋館のデザイン傾向を表し、歴史的価値のみならず建築的価値も高いとされ、2019年(令和元年)9月に国の有形文化財として登録されました(写真❸)。

写真❹のように、2階部分の丸窓や花台窓。切妻屋根の妻側にはハーフティンバーが見られます。ハーフティンバーとは、梁や柱といった軸組を外部に見せたまま壁面を漆喰などで仕上げたもので、15~17世紀のイギリスや中世の北ヨーロッパで良く用いられた木造建築の手法です。玄関のなぐり(名栗)加工された角柱も特徴的です。(名栗加工とは、独特の削り痕を残す日本古来からの加工技術。)

1階には、和洋折衷喫茶「ナガヤマレスト」があります。
喫茶と称していますが、開拓使ビール、小樽ナイヤガラスパークリングワインなどのアルコール飲料、ビーフシチュー、永山邸カレー、北海道産エゾシカ肉のミートソース、ピザトースト、特製厚焼き卵のサンドイッチ、自家製オニオングラタンスープ、ソフトクリーム、フルーツパフェなど、まさに和洋折衷のメニューとなっています。

旧永山武四郎邸と旧三菱鉱業寮の開館時間は9:00~22:00で、毎月第2水曜日は休館日となっています。
また「ナガヤマレスト」は11:00開店で、平日は19:00まで、土日祝日は20:00まで営業していますが、不定休となっており、毎月第2水曜日の休館日も当然お休みとなります。
屋外にもパラソル付きテーブル(写真❺)がありますので、木漏れ日の中でくつろぐのも気持ちいいですよ。

旧永山邸公式サイト
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基本情報

名称まいぷれ札幌市中央区編集部
フリガナマイプレサッポロシチュウオウクヘンシュウブ
住所060-0063 札幌市中央区南3条西9-998-3 Apa Towers札幌大通公園1018号
アクセス札幌市営地下鉄東西線西11丁目駅3番出口より徒歩11分
札幌市電山鼻線西8丁目駅より徒歩6分
札幌市電山鼻線資生館小学校前駅より徒歩5分
電話番号011-803-0163
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