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ボージョレ・ヌーヴォーと白いヌーヴォー

まいぷれ札幌市中央区編集部

フランス、ボージョレ地区イメージマップ「ボージョレ・ヌーヴォーと白いヌーヴォー」

フランス、ボージョレ地区イメージマップ

 11月16日(木)、いよいよ今年のボージョレ・ヌーヴォーの解禁日がやってきますね!
フランスを代表するワイン産地といえばボルドー地方とブルゴーニュ地方が挙げられ、これにスパークリングワインで有名なシャンパーニュ地方が続きます。
 ボージョレ・ヌーヴォー(Beaujolais Nouveau)は、ブルゴーニュ地方の南部、マコンとリヨンの間、南北約55km、東西約15kmほどのボージョレ地区で収穫されたぶどうからつくられるワインの一種です。ヌーヴォー(Nouveau)とは、フランス語で「新しい」という意味です。

(イメージマップ参照。マップ中のピンクの楕円がブルゴーニュ地方を示し、そのうちブルーの楕円がボージョレ地区を示しています。Googleのフランス地図上に、おおよその位置をイメージできるよう弊編集部にて作成しました。)

 ボージョレ地区では、赤、白、ロゼのワインが生産されていますが、その年に収穫されたぶどう=ガメイ・ノワール・ア・ジュ・ブラン(Gamay noir à jus blanc:白い果汁で果皮が黒いガメイ種)を使ってつくられた赤とロゼの新酒のみがボージョレ・ヌーヴォーを名乗ることができます。
 そしてとくに、ボージョレ北部の38の村(ヴィラージュ:villages)の上質なガメイ種でつくられた新酒はボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォーと呼ばれ、一般的なボージョレ・ヌーヴォーよりも格上とされています。

 ところで、ボージョレ・ヌーヴォーは11月の第3木曜日の午前0時に解禁とフランス政府によって決められています。当初は、その年のぶどうの出来栄えをチェックするためにワイン業者を主な顧客としていましたが、その後、解禁日を新酒のイベントとして一般の消費者向けに大々的に売り出されるようになりました。
 ボージョレ・ヌーヴォーに人気が出始めたころは、解禁日は設けられておらず、より早く売り出そうと品質の悪いワインが出回るようになったそうです。そこでフランス政府は1967年に解禁日を11月15日に設定しました。ところがその日が土日にあたると、酒屋が休みとなって売上が左右されてしまうため、1985年に解禁日をいまの11月の第3木曜日に改定されました。

 ワインは、長く保管しておけば美味しくなると思われている向きもありますが、熟成香を楽しむことができるのは、一部の高級ワインに限られます。
 ただ、ボージョレ・ヌーヴォーの場合、9月ころ収穫したぶどうでワインをつくり11月半ばに販売するには、相当な急ピッチで醸造しなければ間に合わせられません。このためヌーヴォーは美味しくないのではないかと思われるのも無理はないのですが、そこはそれなりの醸造法がとられているのです。

 通常は、収穫したぶどうから青臭く苦味の元になる果梗(茎)を取り除き(除梗)、果粒を破砕してタンクに入れて発酵させるのですが、ヌーヴォーにする場合は、ぶどうを房ごとタンクに入れます。すると、ぶどうの重さで果粒が潰れ果汁が流れ出て自然に発酵が始まり、タンクの中に炭酸ガスが充満することによって圧力がかかり、色素等が素早く抽出されます。

 これは「マセラシオン・カルボニック(macération=醸す・ carbonique=炭酸)」という醸造法なのですが、炭酸ガスにより酸素との接触がなくなることで酸化が抑制され、その結果ボージョレ・ヌーヴォーのあのイチゴ・キャンディやバナナのような甘く柔らかい香りが生じ、しっかりと色素を含みながらタンニン分の少ない、軽くフレッシュなワインに仕上がります。

 フレッシュ感を楽しむためにも、少し冷やして(10~15℃)飲むのがおススメです。飲む1時間くらい前に冷蔵庫で冷やしておくといいでしょう。
 今年夏のボージョレの気候は変則的でしたが、8月後半にかけて晴天が続き、例年よりも日照時間に恵まれたこともあり、ぶどうは順調に成熟しました。凝縮感の高い味わいが期待できるヴィンテージになったようです。

 ボージョレ・ヌーヴォーとしては、白ワインは認められていません。しかしフランスでは、ボージョレ地区以外でも11月の第3木曜日にヌーヴォー(新酒)が解禁されます。ボージョレの隣のマコン(マコネー)地区では、シャルドネ種を使った白ワインがマコン・ヴィラージュ・ヌーヴォーとして販売され「白いヌーヴォー」として注目されるようになったとのことです。

 フランス語で乾杯を表す最もポピュラーな言葉は、Santé !(サンテ)です。健康を意味する単語で、もともとはÀ votre santé !(ア ヴォートル サンテ=あなたの健康に(乾杯))といった表現でしたが、これが短くなりSanté !(サンテ)だけで使われるようになりました。 

 親しい間柄での乾杯の際には、À ta santé !(ア タ サンテ)と言ったりもします。「きみの健康に(乾杯)」という感じです。
 日本でも「白いヌーヴォー」が手に入るのかどうかはわかりませんが、16日には、美味しいボージョレ・ヌーヴォーでSanté !してみてはいかがでしょうか。
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